こんばんは。
今年は梅雨を迎えるのが早く、雨続きでなかなかファッションが楽しみきれない春だったように思います。
(次の春夏シーズンは雨の日が楽しくなるようなウェアもご用意しようと考えているので楽しみいしておいてください。。。)
これから秋冬コレクションのアイテムが立ち上がってくるタイミングですが、先月には弊社取扱のインポートブランドも続々とコレクションを発表しております。
特に個人的に大好きなブランドである{{widget type="Magento\\Catalog\\Block\\Category\\Widget\\Link" anchor_text="ZIGGY CHEN - ジギーチェン" title="ZIGGY CHEN - ジギーチェン" template="category/widget/link/link_inline.phtml" id_path="category/369"}}や{{widget type="Magento\\Catalog\\Block\\Category\\Widget\\Link" anchor_text="JAN-JAN VAN ESSCHE - ヤンヤンヴァンエシュ" title="JAN-JAN VAN ESSCHE - ヤンヤンヴァンエシュ" template="category/widget/link/link_inline.phtml" id_path="category/513"}}と言ったブランドは、21-22AWに引き続きランウェイとはまた違ったアプローチで発表されており、それぞれのブランドが持つ哲学的な部分や思想、感性を感じさせられる作品として表現されていました!
どちらのブランドもダンスを交えたムービーだったのですが、ZIGGY CHENはこれまで通りクラシカルなウェアを変形させたような独自のエッセンスを感じるウェアが主体。
それを身に纏った顔の見えない演者、どこかわからない空間、ダークで神秘的な雰囲気垣間見えるコレクションに感じられ、ZIGGY CHEN自身の過去の記憶から今の物を生み出すクリエーションは健在だと感じました。
いつも新しい物を生み出しながらもどこかノスタルジックな雰囲気を感じさせるウェア達は、そんなデザイナーが生きた証である過去の記憶を洋服として形にした物だからなのかもしれないですね。
22SSコレクションについてはまた改めて詳しくお伝えさせていただきたいと思いますが、まだムービーをご覧になっていないという方は、Youtube等にもアップされておりましたので、是非チェックして22SSコレクションの空気感を感じてみてください!
ZIGGY CHEN 21-22AW コレクションを解剖!

さて、ここからが本題ですが今回はそんなお気に入りのブランドの一つであるZIGGY CHENから21-22AWコレクションの1stデリバリーがついに今月到着するとの連絡が入りましたので本記事では、ZIGGY CHEN 21-22AWコレクションについて書かせていただきます!
インポートブランドという事もあり、まだまだクローズドな部分が多いブランド...というか取り扱い店舗が少なく、中々正しく生の情報が入って来づらいブランドといった感じでしょうか。
今回はなんとZIGGYさん本人にもご協力いただきながらいくつか気になった点を質問をさせていただき、それに回答していただきました。
デザイナー本人の言葉、また受け手として私が今期のコレクションを見て感じた事を交えて2021-22AWコレクションについて紐解いていきたいと思います!
まずはあまりプレスリリースされていない基礎的な部分として、21-22AWコレクションのテーマからご紹介させていただきます。
2021-22AW コレクションテーマ [SUGARDENS]
SUZHOU (蘇州) + GARDENS (庭園)を掛け合わせた造語であるこのテーマは、中国人にはとても馴染み深い古典的な物語の舞台、蘇州古典庭園をモチーフとしたコレクション。
クリエーションにおけるタブーとして、今まで距離を置いていた蘇州古典庭園にデザイナー自身が足を運び、古典や既存のルールの文脈から外れた新たな視点で、自身と共鳴するものを探すという体験から着想を得ています。
ありとあらゆる角度から写される映像、前方に進むベルトコンベアーと後退する人間。
このムービー自体にも中国の事情を表したという意味深なものでしたが、感じ方は個人の想像に任せ、公式な見解は発表しないとのことですので、あえてここは明確にしません。
ここ数シーズンまでオープンにコレクションを発表する事がなかったZIGGY CHEN。
コロナ禍中のコレクション発表となった21SSコレクションより以前まで、パリ展示会時のインスタレーション以外でのコレクション発表は無かったのですが、
21-22AWコレクションでは実際にモデルが着用したムービーでのコレクション発表が行われたことにより、バイヤーだけではなくエンドユーザーにもしっかりウェアのディテールやコレクションの雰囲気が伝わる形での発表となりました。
今期私個人的には、白い太畝のコーデュロイ生地を使用したコートとパンツを共生地で合わせたスタイルが好きで、実際に上下とも個人オーダーしてしまいました!
皆様はどのLOOKがお好きでしたか?
日本での取り扱いがまだまだ少ないブランドである分、国内ではほんの一部の品番しか目にする事ができないため、
コレクションの型数が少ないブランドだと思っている方も多いのですが、実はパリショールームでは合同展などではなく、単独でショールームを行っており、360度壁面にたくさんのサンプルが用意されています。
もちろん21-22AWのコレクションムービーで紹介されていた物もほんの一部ですので、ムービーでのコレクション発表となった今でも全ての品番を見ていただけているわけではありません。
なので実際にデリバリーされたタイミングで、こんなアイテムもあったのか!というサプライズや新しい発見もお楽しみいただけるのではないかと思います!
今期ランウェイ形式に近い形で公にコレクションを発表した理由
しかしそれくらい多くのサンプルを用意しておきながら、今回のようにランウェイに近い形式で公にコレクションを発表する事はなかったのにも関わらずなぜ今回は公な発表方法を選んだのか、コロナ禍である今の現状を踏まえて何か心境の変化などがあったのか。
気になって質問してみましたが、どうやらこれについてはParis Fashion Week協会から求められた事が大きかったらしく、ZIGGY CHENとしての打ち出し方については、これまで通りクローズドな発表方法が理想なのかもしれないですね!
知る人ぞ知るブランドである事がある意味価値の一つとされるアンダーグラウンドなジャンルではありますが、今回のコレクション発表によりZIGGY CHENの名が広がる良いキッカケにはなったのではないかと思います。


Q.今期の多くの作品に見られたプリントのモチーフは蘇州古典庭園に関連するもの?
ここからはクリエーションについて質問形式で書かせていただきます。
今回のコレクションテーマであるSUGARDENという造語に関係する蘇州古典庭園という場所は、私自身今回ZIGGY CHENのシーズンコンセプトを聞いて初めて知りました。
私自身ネットで調べた写真だけでしか見ていませんが、とても美しい場所ですね。
いつか中国に行く機会があればZIGGY CHENのウェアを身に纏ってあの場所に行ってみたいです。
画像を用意したかったのですが、フリーの写真をなかなか見つける事が出来ず、ご興味のある方は一度調べてみてください!
シーズンコンセプトの説明の際に、この場所をクリエーションにおけるタブーとして今まで距離を置いていたと説明があったのですが、なぜタブーとしていたのかなど、今期のコンセプトについて色々と踏み込んだ質問はしてみたのですが、残念ながら回答が得られず・・・・
私の力不足で掴みとしては、ちょっと弱めな記事となってしまったのですが、終盤に向かうに連れて今期に関わらずクリエーションへのこだわりなどもお答えていただいているので、是非最後までご覧ください!
----- 小林 -----
今期の柄物アイテムやTシャツ、ニットアイテムなどに笹の葉のような植物の葉や鳥の羽のようなモチーフを多く見かけられました、これは蘇州古典庭園での景色などからインスピレーションを受けた物なのでしょうか?

A.自ら庭園に訪れ、撮影した写真を使用しています。
----- ZIGGYさん -----
はい、そうです。これらの写真はコレクションの制作が始める前に実際に庭園を訪れて、自分で撮影したものです。
----- 小林 -----
恐らくモチーフは庭園での風景など視覚的に影響を受けたものだろうと予想はしていましたが、自らが撮影した写真が元だということには驚きました。
今期お取り扱いがある写真のシャツはまさに風景をプリントした物で、単色となりがちな秋冬のスタイリングのインナーに取り入れるだけでもコーディネートの印象がガラッと代わり、今シーズンらしさも味わえるアイテムです。
こちらの生地は裏遣いする事で、白を基調としたカラーとなり、品番次第では裏遣いで使用されているのですが、当店では、通常表遣いのGreenでサンプル作成されていたスプリッドカラーシャツを裏遣いでもオーダーしておりますので、Greenと裏遣いのWhite2色展開で展開予定です。
裏遣いでの発注は、もしかすると他のお店さんではお取り扱いが無いかもしれないので、ファン必見のアイテムです!

(Green)

(裏遣いWhite色サンプル画像)
Q.今期のコレクションで多用された窓のようなディテールが示すデザインの意図とは?
----- 小林 -----
これまでZIGGYさんが生み出す洋服はアースカラーや黒を基調とし、一見すると素朴にも見えるウェアなのによく見るととても精密で細部まで抜かりがなく、作り込まれた遊び心とこだわりが見え隠れするウェアと言った印象が強かったのですが、
今回のコレクションでは、LOOKで使用されていた後身頃に窓のようなディテールがあるアウターや、ボタンを取ると別の裏地が見えるようなパッと視覚的に見たときにインパクトのあるデザイン含まれています。
これまでのコレクションとは一味違った印象だったのですが、それぞれのディテールが意味する物や意図はあるのでしょうか。

A.今季のディテールを通して表現したかったのは階層的構造
----- ZIGGYさん -----
今季のディテールの多くは蘇州庭園の建築的要素からヒントを得ました。
当時の庭園は往々にして所有者の生活や嗜好がデザイン上の出発点となっています。
その中でも私のお気に入りの要素は、庭園の中にいくつもある窓や門枠で、見る位置や角度によって風景を切り取り、変化させるような、詩的な可変性を持っています。
またこれらの要素は庭園の階層的構造を作り出し、重要なものを直接見せるのではなく、レイヤーを一枚一枚剥がしていくような、物事を少しづつ発見していく喜びを与えてくれます。
これらの造園上の考えは、私が服を作る際の考えとも通ずるものがあります。今季のディテールを通して表現したかったのは、まさにこの階層的構造です。

----- 小林 -----
建築物から応用してウェアのディテールをデザインするというのはとても面白い発想ですね!
確かに蘇州古典庭園について調べている際に丸く空間を切り取るようにデザインされた円窓の写真などが登場しました。
内側や細部にまで抜かり無くこだわって作られたウェアだからこそ、一部を切り取って見えるディテールの美しさが強調されるというZIGGY CHENのプロダクトの特徴を上手く活かしたディテールだと思います。
ファッションを個性的に見せる上で欠かせないレイヤードという概念をまた新しい切り口で表現したアイテムなのだと回答をいただき納得しました。
Q.毎シーズンZIGGY CHENという軸は保ちつつトレンド性を取り入れた新しいデザインに挑戦している理由とは
----- 小林 -----
ZIGGY CHENのデザインの一つのベースとしてヨーロッパ、特にイタリアのブランドなどに見られるようなテーラースタイルを感じますが、常にその中に現代的なパターンワークや新しいデザインへの挑戦心、 トレンド性をしっかりキャッチしたデザインも含んでおり、私自身一人のファンとして毎シーズン今期はどんなコレクションを発表されるのかとワクワクしながら待っています。
ファッションというジャンルの中でトレンド性をいかに自分達らしく表現するかはブランドにとって重要な事だと思うのですが、 私達が扱うような一般から見てアンダーグラウンドなジャンルの中でテーラースタイルを基本としているようなブランドは、大体が一辺倒に同じ形の物を作り続けている事が多い中
ZIGGY CHENは毎シーズンブランドイメージの枠の中で新しいデザインへの挑戦やトレンド性を圧倒的に上手く表現しているように私個人として感じます。
例えば冒頭で書いた個人的にお気に入りだったDirty Whiteの太畝コーデュロイを使用したLOOKは、コーデュロイというトレンドマテリアルと昨年頃からレディースで多くみられた冬のホワイトスタイル、太めのピークドラペルが目を引くチェスターコート、チェック柄など、あらゆるトレンド要素がうまく掛け合わされた物ではないかと思います。
さらにカラーはピュアなホワイトではなく土臭いさを感じるDirty Whiteで色味を表現しつつ、元々得意としていたアースカラーとのコンビーネーション、 シルエットや他のアイテムとの組み合わせで新しさの中にしっかりZIGGY CHENらしさを感じるアイテムに仕上がっているように感じました。

----- 小林 -----
他にもトレンドのチェック柄をふんだんに取り入れたスタイルや同じワイドシルエットの中でも少しずつ今っぽいレングスバランスに切り替えているなど、洋服としての完成度の高さ以外にもデザイン面での感性の強さも感じます。
常に新しいデザインに挑戦し、ZIGGYCHENらしさの中で昇華させられている理由は何ですか?
A.新しいデザインにチャレンジする事で自分自身の成長につながる。
----- ZIGGYさん -----
毎シーズンの製作が完了すると、頭の中は自然と次のシーズンの構想へと切り替わっていきます。
そして次のシーズンでは、いままで試したことのないアイディアや、以前試したものでも改善の余地があるのものや、そこに新たな試みを加えることによって新しいものにできるものを中心に考えていくことが多いです。
服を作る過程は、楽しさと辛さが共存するものですが、コレクションを作り終えた時がこの過程の一つの区切りとなります。
毎シーズン新たな試みにチャレンジするのは必要不可欠な事だと考えています、何故なら長い目で見た時、これらのチャレンジは必ず成長に繋がるからです。

----- 小林 -----
常に挑戦し続けるストイックな姿勢がプロダクトに現れているのですね。
ほとんどのブランドが定番物を基本として、コレクションを展開するのがベーシックな形となりつつある中で、毎シーズンこれだけのパワーのあるアイテムを展開し続けている事にいつも驚かされます。
常に新しい刺激を求めるチャレンジャーな方にとって、本当にたまらないコレクションですね。
もちろん今回の質問させていただいたコーデュロイシリーズやランダムチェックのコート、シャツなどもお取り扱いをしておりますので、是非チェックしてみてくださいね!
Q.特徴的であった肉厚なコーデュロイにメタルを混ぜた理由は?
----- 小林 -----
昨年20-21AWで個人購入できなかった太畝のコーデュロイ生地へのリベンジということもあり、先ほどの質問でも書かせていただいていた今期最もお気に入りのLOOKに使用されいる
メタルが混紡されたDirty Whiteのコーデュロイ生地のコートやパンツは、これから夏本番という時期ですが本当に到着が待ち遠しいです!
太畝のコーデュロイ生地はメンズウェアではあまり見かける事がない上に、白系のカラーでも冬らしさが演出され、立体感がある為かコートとパンツの共生地合わせでも全くクドく感じない不思議な生地ですね。
しかし、少しこの生地について気になった点が一つありました。
この肉厚感の強いコーデュロイ生地に4%メタルが混ぜられているのが何故なのか・・・
21SSコレクションで個人購入したジャケットやパンツに使用していたコットンラミーにメタルを混ぜたツイル生地は、少し着用しただけで体になじむように形状記憶されたシワが入り、まるで着古されたヴィンテージウェアのように変化し驚きました。

----- 小林 -----
しかし、この生地ではそのような変化は起こりづらいのでは無いかと思い、メタルを混ぜた理由が他にあるのか気になって質問させていただきました。
A.自らが求める芯が残る風合いを表現するために必要でした。
----- ZIGGYさん -----
綿100%のコーデュロイではいくら目付けを重くしても自分が満足のいくものを作ることができませんでした。
綿特有の柔らさを持ちつつ、芯が残っているような風合いを表現したかった為、少量のメタルファイバーを混ぜこみました。
つまりここで使用した目的は皺感では無く、芯が少し残ったような強さを付与する為です。

----- 小林 -----
メタルを混ぜた生地といえば、8年ほど前からイタリアのブランドなどで見られたのですが、基本的に形状記憶的なイメージでシワを造るものが主体であったため、生地自体の堅牢な表情を生み出すためにも使用したというのがとても斬新な発想に感じられました!
単純に当時使用されていたメタルファイバーよりも繊維一本一本が細く、以前のようなチクチク感を感じないという点でも技術の進歩を感じていたのですが、この回答をいただき、また生地の奥深さやZIGGYさんの生地に対する探究心の強さに触れられた気がします。
Q.意外にもこれまでシルク素材を用いたアイテムを製作しなかった理由とは?
----- 小林 -----
前の質問に通ずる部分があるかもしれないのですが、ZIGGY CHENのウェアは決して一般的に見られるような高級感を感じさせるエレガントさを目指した洋服ではなく、むしろアースカラーの総柄プリントや低温染によって表現したユーズドライクなデザインが多いのにも関わらず、実際に着用すると何故かエレガントさを感じる物が多いです。
例えるならアンティークのスーパーブランドのアイテムようにアンティークらしい風合いはあるのに、どこか根底にエレガントさが眠っているような感じというか。
中でも今期もサテンのように光沢のある生地を使用していますが、エレガントな素材の代名詞とも言えるシルク素材の生地を見かける事が無いなと思っていました。
勝手ながらZIGGY CHENのウェアにはとても相性がよく見える生地だけに意外だなーと思っていたのですが、シルク素材の生地を使用しない理由などはありますか?
A.今後のコレクションにおいて使用する可能性は十分にあります。
----- ZIGGYさん -----
確かに今までのコレクションでシルクを使うことはあまりありませんでしたね。
部分的に使うことはありましたが、メインで使う生地はやはり自分自身の嗜好のせいか、少し肉感のあるものが多いですね。ただ今後のコレクションにおいて使用する可能性は十分にあります。

Q.各パーツのカラーリングへのこだわり、裏側の造りや縫製にこだわり続ける理由とは?
----- 小林 -----
今期に関わらずの話ではありますが、ZIGGY CHENのウェアはシーズンに関わらず、ふとした動作で見えるポケット裏の生地やジャケットやコートのパイイング生地、違う生地シリーズとの組み合わせでもどこか統一感が出るような配色になっているようになっていたり、縫製など造りの部分以外にもこだわりを感じるポイントは多々あります。

----- 小林 -----
裏の各部位のパーツのカラーについてこだわっている点はあるのでしょうか?
また、裏の造りにこだわり続けるのは何故ですか?
A.精巧な造りのプロダクトには共通する美しさがあると思っています。そして長い間使用されるようになって欲しいという願いからです。
----- ZIGGYさん -----
洋服の内側のデザインや制作への拘りは、自分自身が男性デザイナーであることに由来する服に対する考えと、嗜好品としてのプロダクトに対する想いからくるものだと思います。
服以外にも、ライカのカメラのように精巧な造りのプロダクトには共通する美しさがあると思っています。
同様に、洋服にも着用する以外の楽しみ方があると思っています。
一目では見えない部分に拘るもう一つの理由は、我々の作る洋服が、長い間使用されるようになって欲しいという願いです。
作り込むことにより、いずれ中古品として販売されるようになったとしても、価値のあるものであり続け、たとえ古くなったとしても、面白がってくれる人がいれば廃棄されることは無いはずです。
サステナビリティに関することでもありますが、我々は服を作る者としてマテリアルの選定から、デザイン、制作までの全てのプロセスに於いて、プロダクトの寿命を如何に延ばすことができるかということを考え、改善に向けて日々取り組んでいます。
クライアントの中には我々の洋服を裏表反対にして着こなしている方もいます。服を着る事に対する悦びが伝わってきますし、1着の服で違う気分を味わえる素晴らしい方法だと思います。

----- ZIGGYさん -----
なので裏地には勿論とても拘っています。S/S 2020 から継続して使用しているコットンキュプラのストライプ生地は、イタリアで独自に開発したもので、機屋から染色工場まで自ら指定して製作したものです。
時間や流行に囚われないという意味で、クラシックなストライプの柄をベースにし、継続的に使用することによってファッションの持つシーズン性を曖昧なものにしたいと考えました。
また、我々の服に対する考えにおける縫製とは、服の完成度の中でとても重要な部分です。絵画作品の中で一筆一筆のストロークに意味があるように、細部こそ全体のニュアンスを作り上げる最も重要な要素だと思っています。これもまた洋服の裏側のデザインの話と通ずるのですが、長く愛用して頂けるような、強い生命力をもった服を作ることを心掛けています。

----- 小林 -----
こだわりを持ってクオリティの高い物作りをするというだけでは無く、今どのようなジャンルの中でも重要視されつつあるサスティナビリティの観点をも踏まえた上でのクリエーションという点も頷けました。
実際に私自身ZIGGY CHENのウェアを初めて手にした時、きっとこういう服こそが何十年も存在し続け、また新たなヴィンテージとして価値を持つ時が来るのだろうと感じたのを覚えています。
また、その時同時に以前の職場のオーナーが言っていた「ミリタリーヴィンテージが残り続ける理由は国をお金を使って本気で作った物だからだ。」という言葉がふと蘇りました。
妥協なく作り上げられた良いものは残り続ける。
ただ環境に優しい素材を使う、ただ飽きのこないシンプルな服を着続けるのではなく、きっとZIGGY CHENのプロダクトはファッションを楽しみながら後世に残り続ける物なのだと感じています。
SNSの発達により見栄えだけでデザインされた洋服が増え、ファッションビジネスというジャンルの課題でもある大量生産大量廃棄のサイクルがより加速しているのではないか?と感じていた中で核心に触れる素晴らしい内容だったと思います。
私自身今回が初めてデザイナーへ質問を投げかけて書いた記事という事もあり、至らぬ所や思い通りの回答が得られなかった部分があったかと思いますが、いかがでしたでしょうか。
高級既製服として世に出回ったプレタポルテという概念にアンチテーゼを掲げ、大量生産するのではなく自分たちで作れる範囲必要なものを必要な分だけ作るというアルチザン(今の一般的な定義とは相違を感じるためあまり使いたい言葉ではないですが)と呼ばれるジャンルも、
今や「それっぽい服」がカテゴライズされてしまっている中で、ZIGGY CHENこそが本当の意味でのアルチザンの精神を持つブランドなのではないかと私は思います。
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